そもそも矯正治療ってどんなこと
矯正というと、歯をまっすぐ並べる治療、というイメージがまず出てくると思います。
たしかにその側面は大きいのですが、実際にはもう少し広い意味合いがあります。
歯の位置がきれいにまっすぐに整うということは、単に見た目だけでなく、噛み合わせや歯のお手入れのしやすさ、むし歯のなりやすいさ、歯周病のなりやすさ、発音などに関わっています。
■ 歯が動く仕組みについて
矯正治療は顎の骨に植っている歯を動かすことをしていますが、歯は、顎の骨に直接刺さっているわけではなく、歯根膜という薄い靱帯のような組織を介して植っています。
歯に少し押す力がかかると、押された側では骨がゆっくり吸収され、反対側では骨が新しく作られます。
これは、“骨のリモデリング”と呼ばれる現象です。例えると、砂に差し込んだ杭を横に引っ張り動かすようなものです。引っ張られた側は砂が杭に押し広げられる。反対側では開いたスペースにすなが流れ込む。その結果、杭が自然に新しい場所に移っていくといったような仕組みに似たような感じです。
矯正治療による歯の移動は、体がもともと持っている仕組み“骨のリモデリング”を利用しているだけで、それほど特別に変わったことが起きているわけではありません。
■ 見た目だけでなく「噛むこと」や「むし歯や歯周病の予防」に関わります
歯並びが整うと、歯のお掃除がしやすくなります。その結果、むし歯や歯周病のリスクも下がりやすくなりますし、噛み合わせが整うことで、一本の歯にかかる負担も分散されます。
長い目で見ると、矯正は歯の“寿命”に関わる治療だと感じます。
見た目の改善だけでなく、機能面の改善も矯正治療のメリットです。
■ 大人の矯正が普通になっている⁉︎
「もう年齢的に遅いかな」と感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、最近は30代〜60代くらいの方の矯正は珍しくありません。
昔と比べて、大人の矯正が広がってきています。
背景として、
- アンカレッジ(小さなスクリュー)の普及
- 小さな部分矯正のニーズの増加
- 健康、美容意識の高まり
などがあるように思います。
矯正治療の適応は、年齢だけで線を引く必要はあまりなく、実際の口の中や骨の状態によって判断することのほうが多いですね。
■ 矯正治療の方法はいろいろ
ワイヤー矯正、マウスピース矯正、部分矯正、アンカレッジを併用する方法など、
いくつか選択肢があります。
どの方法にも長所と短所があります。
歯並びや骨格だけでなく、その方の生活習慣や性格によって、適した矯正治療の方法が決まります。
「これが一番です」というより、
その人にとって負担が少なく、結果が出やすい選択をしていく形になります。
■ まとめ
矯正治療は、派手な変化を短期間で起こすというより、日々の生活を少しずつ整えていくような治療です。
歯がきれいに並ぶと、噛むことが楽になり、将来的な治療の選択肢も広がっていきます。
興味がある方は、相談だけでも大丈夫です。
無理のない範囲で、一緒に考えていきましょう。




